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2017年07月24日
仲介現場の舞台裏

売却依頼された土地が相続未登記で困った事


「家が古くなったので、近くに広い土地を購入して家も新築したい」お客様からの要望にここまでは対応して良い土地を仲介できましたが、今住んでいる自宅の敷地が問題でした。

現家屋も土地も名義人は「祖父」のまま


土地と建物の権利情報を調べると、どうやらお客様の祖父の名義のままの様です。「これを売買するには、名義人をお客様の名義に換えるため「相続登記」を複数回しなければなりませんよ。」と助言して、元相続人の生まれてから亡くなるまでの戸籍謄本書類とその直系卑属の戸籍謄本書類を役所から(相続登記申請用として)取り寄せて頂けませんか。」と頼みました。相続人を特定するまでの「調査費用」を士業の先生より請求されるかもしれませんのでご了承ください、と説明しました。「売るためには出来るだけのことをしたい。」との依頼者様ご要望でしたので、書類収集後、司法書士に依頼して不足戸籍書類の調査も含め相続人の特定を依頼しました。

現存の相続人(権利者)は5名、しかしその内1名が…


私の方から各相続人の住所宛に相続登記協力依頼の手紙を出しました。最初は5名の共有相続でも売却の体制さえ整えばと思っていたのですが、依頼者が自分単独の名義にしてもらい、他の4名には金銭給付(代償分割という方式です)で、と主張されるのです。正直言って30坪少しの土地で上物の建物は築50年近い住宅で取り壊し以外選択肢が無いような状態で、更地にするための解体工事費用を売主側負担としますと、手元に残る金額がほとんど無いような結果になってしまいます。これでは金銭給付の金額でもめるのではないでしょうか?と心配しました。

実は遺産分けの時に、既に揉めていた


相続人のうちの一人が親の葬儀の時に姿を見せなかったらしく、後日、実家に来たとき、相談者から遺産分けを余分に与える代わりに「兄弟の縁を切る」と言ってしまったそうなのです。それを伺って「この相続登記はおそらく完成しないかもしれない」と思い始めました。案の定、問題の相続人からは返事が来なくて、ある日、ようやく電話に出られたと思ったら、「もう縁が切れたと私は思っていますから、今さらの願い事には協力する気持ちはありません。」という回答でした。

一度、遺産分け等で揉めると後を引くのですね。本件は今でも空家のまま、塩漬けの状態です。やがて、管理不全の「特定空家」になる道に向かっていくのでしょうか?

この記事を書いた人
鈴木 光浩 スズキ ミツヒロ
鈴木 光浩
埼玉県加須市で24年間不動産に関わる事業、取引を続けてきました。 最近は公益社団法人の理事職も兼任しています。還暦も過ぎたので 頑張らず、我慢せず、根性持たずのゆるゆるペースが仕事の基本ですが、 不動産売買の本質、賃貸不動産経営の本質的な問題について理解した上で 各種コンサルティングを日々行なっています。自分自身で収益物件の購入・ 売却、賃貸経営を実践しています。失敗も成功も経験ありますので案件に 適した提案が出来ると思います。趣味は心身の健康書籍の読書と将棋観戦。 世の中で起きていることを見ること、聴くことが好きで、好奇心に満ち、 ときたま書くことや写真を撮ることに夢中になります。
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