株式会社加須不動産
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2018年11月04日
賃貸管理の舞台裏

瑕疵のある売買契約

先日の「オーナーチェンジ」関連話題の続きですが、仲介業者無しの不動産売買契約書の写しを送付頂いたのですが、そこには賃貸人の地位を承継する特約が記されていませんでした。

不動産売買契約書はA3用紙1枚のみ

この不動産売買契約書には最低限の項目しか記載がありません。すなわち、表題、売主買主の表示、不動産の表示、条項1(売買価格)、条項2(所有権移転の時期及び登記申請手続)、条項3(売主の担保責任)、条項4(売買対象面積)、条項5(契約外事項)そして売主・買主の署名欄 以上で終わりです。

売主の担保責任に瑕疵あり

条項3の(売主の担保責任)には

甲(売主)は、本物件に抵当権、根抵当権、質権、先取特権、賃借権その他本物件の完全な所有権の行使を阻害する権利又は負担があるときは、所有権移転登記申請時までに甲の費用と負担を以て除去し、完全な所有権を引き渡すものとする

本物件建物は既に第三者との「賃貸借家約」がある不動産です。建物の賃借権は「借家権」とも言いますが、この事実は売主買主ともに認識しているような先日の面談内容でしたが、この契約書には一切この賃貸借契約の存在を記載せずに(売主の担保責任)条項はそのまま残しているのです。

現存する建物賃借人の賃借権により買主の所有権が阻害され賠償責任が売主に生じた場合は、売主は賠償責任を負わなければなりませんが、既に登記引渡しは終わっています。

賃貸住宅管理業者としての課題

今回の賃貸住宅不動産売買契約に関して当社は売主より事前の相談を受けておりません。もし相談を受けていたら買主に対して本件不動産売買契約は単なる自己居住用住宅売買ではなく、「事業者」としての住宅賃貸事業の権利義務を負うことの確認をしていたでしょう。

また、今後は新規に戸建住宅の賃貸管理を受託する際には「賃貸借契約期間中の売買に関する事前相談と媒介契約締結の義務」を定めるべきかもしれません。不動産売買契約に明らかな瑕疵が生じないように注意したいものです。

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この記事を書いた人
鈴木 光浩 スズキ ミツヒロ
鈴木 光浩
埼玉県加須市で24年間不動産に関わる事業、取引を続けてきました。 最近は公益社団法人の理事職も兼任しています。還暦も過ぎたので 頑張らず、我慢せず、根性持たずのゆるゆるペースが仕事の基本ですが、 不動産売買の本質、賃貸不動産経営の本質的な問題について理解した上で 各種コンサルティングを日々行なっています。自分自身で収益物件の購入・ 売却、賃貸経営を実践しています。失敗も成功も経験ありますので案件に 適した提案が出来ると思います。趣味は心身の健康書籍の読書と将棋観戦。 世の中で起きていることを見ること、聴くことが好きで、好奇心に満ち、 ときたま書くことや写真を撮ることに夢中になります。
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