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2017年09月10日
賃貸管理の舞台裏

家賃滞納リスク以外の定期借家契約メリット


現行の借地借家法による普通賃貸借契約では契約期間が満了でも賃借人に対して当然に契約を終了させ貸室の返還を求めることはできません。なぜならば、

借地借家法の解約を阻む二大規定


借地借家法に於いて、①正当事由制度及び②法定更新制度が定められているからです。

正当事由制度とは、分かりやすく言えば賃貸借期間が満了しても賃貸人が契約を終了させるには正当事由を具備する必要があるという主張です。

法定更新制度とは、賃貸借期間が満了した後、賃借人が占有を継続している場合には、賃貸人に正当事由が認められない限り、当事者が契約の更新をしなくても法居るtが借家契約を更新するというものです。

このため、賃貸人側が正当事由を具備していない場合には法的には賃借人に立退きを請求することが出来ないため、実務上は賃借人に対して「立退き料」を提供して立退きを要請するということが行われています。

定期借家契約の終了では


「更新制度」が無い定期借家契約の場合、期間満了時に当然に借家権が消滅します。このため、定期借家契約をしていた場合には、期間が満了すると借家権自体が無くなってしまうため、明渡しを求める場合には「立退き料」は不要になります。

かといって、定期借家契約の期間を何年に設定するかと言う問題になると、オーナーにとっては悩ましい問題で、原則的には賃貸借物件で安定した収益を求めるならば長い契約期間が望ましい、でも家賃滞納や用法違反、騒音問題や近隣とのトラブル等で契約期間中に貸主より一方的に解約する事は法的に困難です。

そこで、「再契約を前提とする定期借家契約」を締結し、2年ごとに再契約するかしないかの選択権を貸主が有する条件の契約形態を実務上採用する事例も増えてきました。

滞納リスク以外のメリットは「不良賃借人」の排除


賃借人側に賃貸人との信頼関係を破壊するに足る契約条項違反があった場合、

家賃滞納の長期化はもちろんですが、それ以外にも*共用部の用法違反*ゴミ出しルールを守らない*近隣への迷惑行為を注意してもやめない等々の賃貸借物件の生活環境を毀損すると認められる原因が賃借人にあると認められた場合、「再契約の拒否」を賃貸借期間満了の6ヶ月以上前に書面で送達することにより、再契約なしの契約終了を貸主から確定することが出来ます。

期間満了後も賃借人が占有を継続する場合でも、速やかに明渡しの訴訟を提訴すれば、「正当事由」の必要なしの提訴ですから、書面さえ整えば、ほぼ勝訴の判決が取れ、裁判費用も含めた損害賠償金も請求できましょう。徹底的にやれば裁判も怖くない「不良入居者に対する再契約拒否」は定期借家契約締結の隠れたメリットかもしれません。

この記事を書いた人
鈴木 光浩 スズキ ミツヒロ
鈴木 光浩
埼玉県加須市で24年間不動産に関わる事業、取引を続けてきました。 最近は公益社団法人の理事職も兼任しています。還暦も過ぎたので 頑張らず、我慢せず、根性持たずのゆるゆるペースが仕事の基本ですが、 不動産売買の本質、賃貸不動産経営の本質的な問題について理解した上で 各種コンサルティングを日々行なっています。自分自身で収益物件の購入・ 売却、賃貸経営を実践しています。失敗も成功も経験ありますので案件に 適した提案が出来ると思います。趣味は心身の健康書籍の読書と将棋観戦。 世の中で起きていることを見ること、聴くことが好きで、好奇心に満ち、 ときたま書くことや写真を撮ることに夢中になります。
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