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2017年07月28日
仲介現場の舞台裏

広い土地は取引単価が安い?


基本的に土地の販売単価となると、土地の面積がコンパクトなら高くなり、土地の面積が広くなるほど低くなりがちです。立地にも左右されますが、500㎡を超えると色々制限も加わります。

住宅地の面積制限、区画変更の許可も必要


テレビ等では「狭小土地にデザイナーハウス」というタイトルで普通の個人用住宅でも10数坪の土地に3階建て、4階建てみたい鉛筆建物も紹介されておりますが、これは恐らく東京都内の限られた市街化地域のお話でしょう。こちら加須市では、例えば100㎡(30坪)の空地があったとしても、これを2分割して15坪の土地に分譲することはできません。最低面積が100㎡以上との条例があるからです。

逆に500㎡以上の宅地がある場合、こちらを複数区画に分譲して販売することは可能ですが、ここに都市計画法、建築基準法、宅建業法という各法律の制限が加わってきます。

開発許可制度により取引価格も影響を受ける


開発許可制度は市街化区域及び市街化調整区域の区域区分を担保し、良好且安全な市街地の形成と無秩序な市街化の防止を目的としています。つまり、宅地だからといって何でも無秩序に建築してはいけません、と言う制度趣旨なのです。

このため、加須市の場合、市街化区域内でも500㎡以上の土地に何かを建築する場合は、加須市担当行政部門との「事前協議」を書類作成して行い、開発行為の概要が各部門で問題なしと判断されて、埼玉県に開発許可の本申請という流れで手続きが行われます。この申請手続きにかかる時間とコスト、区画変更の際に必要な土地利用計画図で敷地内道路が必要と指導される場合道路分面積の減少、各区画間のブロック施工、造成費用に給排水施設の工事費用がかかってきますので、これらのコスト負担は買主側になるのが通常です。(個人が売主の場合)

これらを総称して「開発コスト」と呼びますと、広い面積の土地取引では、通常の売買相場価格と比較して「開発コスト」分を減価要因として加える必要があります。

個人の売主が自分で区画変更行い売買したら


では、開発コストをかけずに、個人の売主が自分の土地を区画変更(土地の分筆登記)まで行い、測量図作成と各区画の境界杭を明示した形で販売を委託するのはどうでしょうか?これは個人が宅建業の免許を持たずに繰り返し不動産取引を行う行為に該当しないか、という問題に直面します。

宅建業法自体が無免許で不動産売買取引など高額な取引を繰り返し、その取引で収益を上げる個人や法人を監督取り締まることが趣旨です故、この取引を繰り返し個人の買主に損害や不利益を与えたことをきっかけに責任を問われるとこの業法違反という要素も大きなポイントになるでしょう。

以上いろいろな要素を考慮しても「広い土地」の取引単価は平均面積の土地単価より低くなる理由があることはお分かり頂けたでしょうか?

この記事を書いた人
鈴木 光浩 スズキ ミツヒロ
鈴木 光浩
埼玉県加須市で24年間不動産に関わる事業、取引を続けてきました。 最近は公益社団法人の理事職も兼任しています。還暦も過ぎたので 頑張らず、我慢せず、根性持たずのゆるゆるペースが仕事の基本ですが、 不動産売買の本質、賃貸不動産経営の本質的な問題について理解した上で 各種コンサルティングを日々行なっています。自分自身で収益物件の購入・ 売却、賃貸経営を実践しています。失敗も成功も経験ありますので案件に 適した提案が出来ると思います。趣味は心身の健康書籍の読書と将棋観戦。 世の中で起きていることを見ること、聴くことが好きで、好奇心に満ち、 ときたま書くことや写真を撮ることに夢中になります。
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